カローラツーリング TOM’S パッケージ

カローラツーリングの特別仕様車として２０２１年４月に発売された「アクティブライド」は、2Lのダイナミックフォースエンジン【M20A-FKS型】が搭載されている500台限定のモデルです。

このエンジンは通常のカローラツーリングにはラインナップられておらず、2020年5月に発表された特別仕様車「2000 リミテッド」以来の採用です。
同エンジンはハリアー(車重1,530~1660kg)やLAV４(車重1,500~1700kg)にも搭載されており、130kg以上も軽量なカローラツーリングには充分なパワーを与えることができます。
最高出力170ps、最大トルク202Nmを発生。
トランスミッションは、発進用ギアを追加したCVTで、パドルシフト付き10速スポーツシーケンシャルシフトマチックの「ダイレクトシフトCVT」が採用されています。
アクセル操作に対してタイトなトルクの伝達感、エンジンの吹け上がる音は心地よく、安心して高速域まで達することができます。

さらに、アクティブライド専用サスペンションが採用されており、初期応答特性を改良したダンパーによって、操舵に対する荷重移動をよりリニアにするとともに、車両姿勢を安定させて快適性も高めるというセッティングがなされています。
コンフォート寄りな印象を受けるセッティングで、街中では道の凹凸を的確にいなし、高速道路では豊かなストロークを感じつつも直進安定性は崩しません。

カローラというと「日常で使いやすいクルマ」「丁度いいサイズ感」という印象が強いと思います。
もちろんこの点はしっかりと抑えながら、特別仕様車でメカニカルな部分を贅沢に仕立てて、
普段使いはもちろん、ロングドライブでも疲れず、楽しく走れるクルマに仕上がっています。

また、内装については「撥水加工ファブリック・シート」が採用され、外装のルーフレールとともにアウトドアライクな仕様になっています。シートやインパネ、ステアリング、シフトレバーブーツにはオレンジのステッチが施され、フロアマットにもオレンジのパイピングが施されており、特別仕様であることを印象付けてくれます。

500台限定生産という貴重ながらも、スペックを紐解くとかなり魅力的な「カローラツーリング アクティブツアラー」に、
トムスのディフューザーをインストールしたのが、この「COROLLA TOURING Active Ride ? TOM’S Modify」です。

• フロントディフューザー
• サイドディフューザー
• リヤバンパーサイドフィン

の3点を取り付けております。
それぞれの素材はFRP(Fiber Reinforced Plastics)を採用。

一般的なエアロに用いられることの多い素材としては、ABS(Acrylonitrile butadiene styrene)がありますが、こちらは自動車部品の他に、リコーダーやクラリネットなどの楽器、プラモデル、文房具などにも使用される素材で、射出成形や押出成形、真空圧空成型で高い量産性を有しています。

一方、FRPは強度・弾性率が高い”繊維”と、比較的軽量な”プラスチック”を複合化することで、軽さと強さを持ち合わせた素材です。ボート(船)やプールなどの素材として使用されることが多く、軽量でありながら耐食性や耐熱特性に優れた特性を持っています。

現在、トムスのディフューザーの多くはFRPで製作されていますが、真空圧空成型など比較的オートメーション化が可能なABSと比較すると、FRPは職人の手によって一つひとつ作られる製品であるということが言えます。

FRPはハンドレイアップという成形方法で形成されていきますが、これは成形型に強化基材を職人の手によって形を整えながら設置し、樹脂をハケやローラーで含浸させ、脱泡作業を行いながら指定の厚さまで積層していきます。
この一連の作業は、職人の高いスキルが求められるのですが、複雑な形状に成形できるという利点があります。

トムスのディフューザーは、SUPER GTやSUPER FORMULA などの国内トップカテゴリーのレースシーンで培われたエアロダイナミックステクノロジーをロードカーに継承することを念頭に開発されています。
多くのレースファンが熱狂するレースの技術と知見を、そして何よりもトムスのモータースポーツへのロマンと情熱を感じていただける製品を作ることで、ユーザー様のカーライフを支えることが最大のミッションです。
それゆえ、量産化しやすいABSでの生産はとても魅力的ですが、トムスらしいデザインを得るためには手間のかかるFRPでの成型を行っています。