TOM’S JOURNAL ・・・ 1976年 マカオでの荷下ろし

1973年に発生したオイルショック。

モータースポーツを取り巻く環境も大きく変化し、各メーカーは相次いでワークス活動を縮小・停止。省エネルギーや環境問題への関心が高まるなか、レースそのものも開催中止を余儀なくされる時代を迎えます。

そんな時期にトヨタのワークス活動を離れたドライバー・舘信秀と、エンジニアの大岩湛矣によって、1974年にTOM’Sは設立されました。

国内のモータースポーツが萎縮しているのなら、海外へ行けばいい。

そんな発想からTOM’Sはアジア各国のレースへ積極的に参戦。なかでもマカオでは好成績を重ね、その活躍から「マカオの虎」と呼ばれるようになります。

写真は、1976年のマカオグランプリに参戦した際の荷下ろし作業の様子です。

当時のマカオGPは、現在とは少し異なる独特な世界でもありました。

現地の富裕層が欧州のワークスチームから型落ちしたレーシングカーを購入し、プロのドライバーを雇って参戦させる。そうしたスタイルも珍しくなく、1980年代頃までマカオのレース文化の一つとして見られました。

そんな強力なマシンとドライバーが集まる舞台に、日本で生まれたばかりの小さなレーシングチームが、自分たちで仕立てたクルマを持ち込んで戦っていました。

創業間もないTOM’Sにとって、マカオは世界へ踏み出す最初の舞台のひとつでした。